食品のムダな廃棄

 ムダな食べ物の廃棄を防ぐ賞味期限ラベル(※1)は、賞味期限では無く消費期限だと思いますが、おもしろい発想です。
 現代人はとかく新鮮なものを求めます。そのため以前は製造日の表示でした。ところがそうなると輸入食材は、輸入に掛かる手間と時間で不利になり、外圧もあって消費期限、賞味期限の表示に代わりました。消費期限は、その日以降は体に害があるかも知れませんの期日で、メーカーは責任上余裕を持った設定をしますから、もともとムダな廃棄が出るシステムで、賞味期限は、その期日まではおいしく召し上がったいただけますの意味合いで、メーカーの判断で期限付けがなされます。
 その意味から私供の業界の三輪素麺は、賞味期限表示です。季節商品の趣が強く、不良品や賞味期限切れで無くとも季節が過ぎると、販売店から返品されてくることがあります。以前、返品された商品が、まだ中身は十分食べられるからと賞味期限を後にずらして販売をした業者があり、法的制裁を受け、そのとき一斉に私共業界に行政の立ち入り検査がなされました。そのときにした質問への行政官の答えが、そんなムダを出していていいのかと、行政の言葉には従っていますが、今も引っかかっています。
 行政官の答えは、たとえ賞味期限が残っておりその賞味期限で販売するとしても、ダメ。運送途中での何らかの原因や、先方の発注ミスでの返品も、再販は、ダメ。理由は、メーカーの手を離れた後、改変がなされていない保証は無いから。
 先日のペヤングの焼きそば問題、当該商品以外の全ての商品をも回収廃棄に追い込まれた件では、さすがに業界からやり過ぎではとの声が出ました。シールの発想はおもしろいですが、それ以前に行政をはじめとして、マスコミ、一般の「もったいない」意識の薄れが気になります。

(※1) http://gigazine.net/news/20141212-intelligent-label-bump-mark/

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