自民党総裁選

 自民党総裁選が華々しくスタートしました。本来どの党が、誰が、日本を良くし国民の生活を向上させるためのリーダーシップをとるかが問われるのですが、無投票で代表選挙が終わった民主党に比べ、大いに政策論議をし、マスコミにも取り上げられることで国民の目を自民党に向けるねらいが見え隠れ、ですので、踊らされる我々も堪ったものではありません。が、早速トップニュースで5人揃い踏み、民放の報道番組にも全員集合となれば、もくろみは効果を上げているようです。
 昨夜の「報道ステーション」をちらりと見ました。全体を見ずしてもの申すのもなんですが、やはり5人とも奥歯に物の挟まった受け答えは否めません。「数字はいくら? 期限はいつ?」と詰め寄っても明快な回答は得られません。それもそのはず、今私たちを苦しめている問題はいずれも負の遺産が大きすぎます。
 政策論を引き出す司会は難しいものです。まるで検事のように詰め寄る司会は司会ではないと、私には思えます。いかなる長期ビジョンをお持ちなのか、どんな人となりなのか、その中から「任せるならこの人」との思いが視聴者に生まれる。「主役は視聴者」の司会が望ましいと思います。
 長期ビジョンと言っても、単なる「選挙の顔」との見方が趨勢です。確かに今の自民党にとっては「選挙の顔」は必要ですが、立候補された5人の方々には「選挙後の顔」としての資質も持っていていただきたいと思います。

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