夏の名残

 九月になり皆さんそれぞれに夏の名残をお感じになっておられることでしょう。私の夏の名残は「水虫」です。
 一生のお付き合いと言われていた水虫も、今は完治するとされています。確かに薬は良くなり、塗り続けていると誰の目にも水虫とは見えない普通の肌。ところが二ヶ月も経てばもう良いだろうと薬を止めると、半月も経たない内にまたまた頭を持ち上げてきます。本当に完治するのでしょうか。
 ドラッグストアとも顔なじみになり、薬剤師さんがいろいろアドバイスをくれます。「お風呂に入ったときは先ず薬用石鹸で患部を洗います。それも手洗いで。肌に傷を付けるのは禁物。お風呂を出るときには水で患部を冷やしお湯で暖まった熱を取ってください。水気を取り去った後、患部だけでなく周りも含め広めに薬を塗ってください。」
 「冷やせば菌は深層部に逃げ込むじゃないか」と思いながらも、半信半疑で頷きます。本当に完治するのでしょうか。
 寮生活の学生時代以来の長いお付き合い。菌の方もそう容易くは長いお付き合いを終わりにしてくれそうにもありません。夏の名残です。

se.gif