事故に学ぶ

 車が追突され海に落ち、4歳を頭とする幼子三人の命が奪われた福岡の事故は、あまりに悲惨です。追突した22歳の市職員の運転は、飲酒をして時速100km程の速度だったというのですから、車は凶器に他なりません。
 転落を防止する橋のガードは車を止めるだけの強度がありませんでした。20cm程の歩道の段差を乗り越え、車が突っ込むとは想定外、法律もそれを想定してはいなかったのです。しかしこの事故を知り、同環境の道路を持つ自治体が改善に向け調査を始めていなかったならば、これはその自治体の怠慢です。
 生き残った同乗の両親は、どうして子供を助けられなかったのかと今自戒の念にさいなまれておられることでしょう。シートベルトは衝突を想定しての安全装置ですが、海に投げ出された今回の場合では返って仇です。まして本人が取り外しのできないチャイルドシートは命取り。両親がロックを外せたとしても余程泳ぎに達者でなければ幼子を助けることはできなかったでしょう。この事故を教訓にするならば、それ自体が救命胴衣になるようなチャイルドシートが開発されるかとも思います。

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