赤と黒

 お得意さまの米屋さんに頼まれ、店に古代米を置いている関係で、たまにそれを自家消費しています。茶褐色の赤米、ほんとに真っ黒の黒米、いずれも普通のお米に一割程度混ぜて炊くのですが、あらっ不思議、炊きあがったご飯は赤飯のように赤くなります。
 生産量が少ないのと、農家に聞くところでは、種を守ろうとすると近くに普通のお米が植わっていると花粉が飛んできてダメだとかで、価格が高いのはやむを得ないところです。でも今は何かにつけて健康ブーム、化学にはとんと疎いのですが、その健康上注目されているものの一つに抗酸化ポリフェノールというのがあるのだそうです。赤米の色はその一種タンニンに依るもので、血圧低下の促進、動脈硬化の抑制に効果があるとか。一方黒米の色は同じくポリフェノールのアントシアニンに依るもので、こちらの方は肝機能の増進、視力の向上に効果があるのだそうです。そのほかビタミンB群や鉄分が豊富、・・・なんだかお昼の番組のようになってきましたが、古代の人はずいぶんと健康に気を付けていたのですね。

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技術屋

 この家業を引き継ぐ前、会社勤めで私は、いわゆる技術屋の端くれでした。私の感じていたところでは、技術屋にはおおむね共通項があり、話し下手でかみ砕いての説明ができず、相手構わず専門用語が飛び出す一方、仕事にはかたくなに(例えそれが営業マンの意にそぐわなくとも)正直でした。
 性能・機能を取り決めた仕様書を満たす設計が仕事ですから、検査データの数値で示される自分のミスは正直に認め、できない事柄は最初からできないと仕様書作りに反映させたものです。ところが今回底のない広がりをみせている強度偽装には、私の持つ技術屋イメージが微塵もありません。インタビューに応える技術屋あがりと見られる人の発言にも、胡散臭さを感じます。
 私の技術屋イメージが古いのでしょうか、それとも時代が進んで収得すべき技術の第一は、世渡り術になってしまったのでしょうか。

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不死鳥

 今年は我が家の小さな庭の植木を二本、庭師さんに切っていただきました。一本は沈丁花、根本に円周状のかじり跡があり、枯れてしまった原因はカミキリムシのようでした。もう一本の藤は、半ば空洞状態で蟻が巣をつくっておりました。
 我が家の植木の敵とは比べ者になりませんが、宮崎県のフェニックスが今ピンチと聞きます。シオオオサゾウムシ、聞いたこともない虫が木に卵を産み付け、孵った幼虫、成虫が木を食い荒らして枯れさせているのだそうです。原因が分かっているので対策はとれるのですが、そのネックは分散して植わっていることとあの木の高さ、防殺虫剤の散布に費用がかさみ、成虫が飛んで他の木に移らないようにする防虫ネットにも苦慮をしているようです。
 フェニックスは観光宮崎の顔です。コミックスなどではすぐによみがえる不死鳥ですが、早くよみがえって南国のイメージを羽ばたかせてもらいたいものです。

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ぶりっじばんざい

 答え(11月26日分)

  Q J 7 3      ダミーの手とパートナーのリードから、クラブのQはパートナーが持っています。ダミーからAが出された時にはダブルトンを示すためハイ - ローシグナルで9を出します。逆にダミーから4を出された時には、9を出すとパートナーはシングルトンを期待してクラブを続けてくる可能性があり、もしJがSの手にあればみすみす2トリック取られてしまいます。ですからドントリードメッセージで3を出し、次のリードはパートナーの判断に任せます。ハートA又はダイヤAで手にリードが入ったときには、クラブを返すのは言うまでもありません。
7 5
K Q J 6
A 6 4
T 5 N 8 4
J T 9 2
W E  
A 8 6 4 3
9 8 3 A T 4 2
K Q T 7 S 9 3
A K 9 6 2
K Q
7 5
J 8 5 2

若き指導者

 ニュースには聞き耳を立てている私ですが、18才の市長さん誕生のニュースは知りませんでした。ミシガン州ヒルズデール市がどんなところ、どんな規模かは知りませんが、被選挙権を得たばかりの高校生が、バイトで貯めた700ドルで選挙活動をし、見事当選。
 18才の若者に市政を託すとは! 当人に人を魅了するバイタリティーがあったのか、選んだ市民に期するところがあったのか、それともニュースでは伝えられていない背景があるのか、いずれにしろ日本での辞任、立候補、再選、といった訳の分からないどこかの市の展開に比べれば、実に爽快なニュースです。
 これからの市政活動の様子が伝わってくればいいですね。大いに興味があります。

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対岸の火事

 KEDO(朝鮮半島エネルギー開発機構)は北朝鮮の契約不履行を理由にあえなく解散。20年かけての無利子返済が取り決めのため、日本政府はこの7月までに貸し付けた4億6000万ドルと事務経費などに出費した8700万ドルの返済を北朝鮮に求めるとか、求めたとか。しかしこのお金が戻ってくると、何人の日本人が思っていることでしょうか。政府のお偉方ですら日本のスタンスとしての請求だと思っていることでしょう。このお金は何だったのでしょうか。
 スタンスといえば、財政再建。これに否定的な発言をする議員さんはおられないことでしょう。しかし膨らんだ国債、郵政民営化で表面化する隠れ負債、どれほどの国民がこれらがきれいになくなると思っているのでしょう。今成人の方で自分の生存中に解消されると思っておられる方がいるのでしょうか。逆に私のように、今これだけの借金があっても、特別ひどくはならずに自分の人生を全うできるだろうと思っていることでしょう。
 そう、結局人はスタンスで発言、行動し、自分に降りかからない火の粉には例え大火事の前兆であっても、無頓着なのです。

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