赤と黒

 お得意さまの米屋さんに頼まれ、店に古代米を置いている関係で、たまにそれを自家消費しています。茶褐色の赤米、ほんとに真っ黒の黒米、いずれも普通のお米に一割程度混ぜて炊くのですが、あらっ不思議、炊きあがったご飯は赤飯のように赤くなります。
 生産量が少ないのと、農家に聞くところでは、種を守ろうとすると近くに普通のお米が植わっていると花粉が飛んできてダメだとかで、価格が高いのはやむを得ないところです。でも今は何かにつけて健康ブーム、化学にはとんと疎いのですが、その健康上注目されているものの一つに抗酸化ポリフェノールというのがあるのだそうです。赤米の色はその一種タンニンに依るもので、血圧低下の促進、動脈硬化の抑制に効果があるとか。一方黒米の色は同じくポリフェノールのアントシアニンに依るもので、こちらの方は肝機能の増進、視力の向上に効果があるのだそうです。そのほかビタミンB群や鉄分が豊富、・・・なんだかお昼の番組のようになってきましたが、古代の人はずいぶんと健康に気を付けていたのですね。

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