柔道

 オリンピック開幕から一週間が経とうとしています。メダルの色が大分変わり、日本のお家芸の柔道が苦戦をしています。
 テレビ観戦をしていて、柔道そのものが昔とは随分変わったようで、実につまらない競技になりつつあります。組み手争いの醜さ、不利とならばすぐに技をかけ捨ててうずくまる、胴衣はすぐに崩れて相手に有利な組み手をさせない、それでいて審判から不利な判定を受けないようふるまう、実に勝敗だけにこだわったプレイ振りが目に付きます。オリンピックでメダルを取るという想いがこうさせてしまうのでしょうか。いや、練習の段階からコーチの指導の下、そうさせているように思えます。
 審判の威信も今はもうありません。審判の審判がいて、青旗三本が白旗三本に入れ替わったのには、あきれてしまいました。
 日本で独自に発展したスポーツ(そう呼んでいいのかどうか)が世界に広がり、オリンピックの競技の一つに定着するのはとても良いことですが、もともとの精神を尊ぶ人にとっては、今の状況は嘆かわしく移るのではないでしょうか。世界に広めるにあたり、精神論の徹底が不十分だったと、今の状況を見て悔やんでおられる気がします。

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