今年はうるう年、それに加え7月1日にはうるう秒が加わる(午前9時00分00秒の前に8時59分60秒)ようです。前回実施から三年目です。現在の時刻は、振動数に狂いの少ない原子時計によって刻まれています。しかし元をたどれば地球が太陽の周りを一周することを1年としていることから、年々ずれが貯まり、それをうるう年で補正し、それでも補正しきれない分をうるう秒で補正しているわけです。
今回のうるう秒に対しては、多くの反対意見もあったと聞きます。多くは電子計算機でのシステム構築をされている方々です。現在社会は電子計算機によるシステムで動いています。システムに障害が出ると、昨日の東京・札幌証券取引所でのトラブルのように、大きな弊害を招いてしまいます。
我々にはわずか一秒であっても、そのまま放置するとシステムでは日代わり、月代わり、年代わりに影響を与え、特に大きな金額を扱うようなシステムならばその影響は多大です。うるう年のように入る年が決まっていれば問題はないので、毎年あるいは数年置きと規則性が定まらないうるう秒はこまりもの、そこで現在の天文時とのずれを0.9秒以内にする原則を取り払ってでも規則性あるものにしようとの反対なのでしょう。
今の時代、趣旨は大いに理解できますが、どんなに英知を結集して作り上げたシステムでも、自然の営みを隅々まで図り知ることはできないということでしょうか。