どうする電力不足

 中部電力が浜岡原発の停止要求を受け入れました。原発は交付金なども含め国がらみの施策ですから受けざるを得ないというのが実情でしょうが、「最も危険な原発」への停止要求は評価する人も多く、菅内閣の数少ないヒットで、久々に総理の笑顔を見た気がします。
 しかしこれで今後の他の原発の稼動にも支障をきたすことが予想され、ますます電力不足は加速し、そうでなくとも落ち込んでいる日本の産業が打撃をこうむることは必至で、早くもトヨタは「国内生産を縮小する」と発表しています。火力発電所の稼働率を上げ、電力不足を補おうとの方針ですが、短期的には電力コストが上がり、東京電力の補償問題ともあいまって電力料金の値上げにつながれば、更なる景気の落ち込みは見えています。
 「浜岡原発の津波対策が済むまで」としていますが、せめて「国も補助するから、2・3年との計画を1年でやれ」などの長期ビジョンも共にみせていただきたかったと思います。

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