夕食後、香港初めての私のために夜景を観にビクトリア・ピークへと三名がつき合ってくれます。午後8時から30分間、半島側と島側とでイルミネーションに依る光の競演をやっているそうですが、それには間に合わず、港から船で香港島に渡りタクシーを乗り継いでケーブルカー、PEAK TRAM の駅へとやって来ます。
普段乗らない乗り物に乗るのは幾つになってもちょっと浮かれた気分です。料金は往復で33HK$(山頂のピーク・タワーに登るのを含めると48HK$)、ここでも65才以上の料金があって往復15HK$。通関の時もそうでしたが、世の中障害者や高齢者に配慮する方向に動いていることは間違いありません。
9時というのに乗客はいっぱいで、一台乗り過ごさねばなりませんでした。頂上駅から山の頂上まではまだ徒歩で30分程あるらしいですが、途中の展望台から「香港に来たならば是非見なければ」の夜景を観ます。昼の時もそうでしたが、気象によるものか大気汚染によるものか判りませんが、全体にもやがかかったようでいわゆる100万$とまではいきません。海が絡んだ夜景はいずこも綺麗ですが、ここはそれに加え高層ビル群が連なっているところが魅力でしょう。
明けて四日目、帰国日です。フライトは16:20発、チェックアウトを済ませホテルに荷物を預けてから、免税店などを散策です。ここでは車優先、ジョンさんからも「人が歩いていても車は突っ込んできますから」と脅かされていましたが、横断歩道自体が少ない。代わりに道路を渡る地下道があって安全で交通渋滞の緩和には役立っているのですが、階段の上り下りは高齢者にはきついことでしょう。
宿泊したホテルの通りを挟んだ斜め前には、香港での憧れのホテル、THE PENINSULA があり、泊まれなくてもロビーでお茶を飲むのが一つのポイント、さすがに重厚な造りで歴史を感じさせる雰囲気の中、生のクラシック演奏を耳に紅茶を飲みます。昼も過ぎると列を作っているのですが、幸い空いていて案内された入り口の席を断り窓際へ。連れが言うには、「海外旅行をするとアジア系、特に日本人にはしばしば悪い席に案内される。もっと希望を主張しなきゃダメだ。」 そういえばマカオのホテルの朝食で最初に案内されたのは食器を準備するテーブルの横、ここ香港の朝食ではバイキングテーブルのすぐ前。言葉で引け目のある日本人、あまり自己主張をしない日本人、そういうところを見透かされているのかも知れません。