マカオ旅行記 その8

 香港初めての人(私のこと)も居るとして、ホテルのチェックインまでの時間、香港を案内してくれます。映画「慕情」のロケ地、レパルス・ベイ・ビーチ。広くて綺麗なビーチです。近くに建つ風水で建物に穴を開けたマンション(ガイドブックにも取り上げられ風水以上の効果を上げています)や、遠くの丘の上のジャッキー・チェンのかつての家とかを紹介してくれます。昼間の景色も、というのでビクトリヤ・ピークの中腹の展望台へとやって来ました。眼下というより眼前に、Bank of China Tower、Two IFC、Central Plaza、Sun Hung Kai Centre 等の高層ビル群が広がります。この辺りや更に上には高級住宅地があると見えて、道路を行き交う車は高級車ばかりです。
 九龍に戻り、香港らしい所として、雀鳥花園(Bird Garden)、女人街を歩いて散策です。目白やインコ、その他知らない小鳥、それに見事な鳥かご、中でも餌としての生きたコオロギやバッタが目を引きます。これだけの店が一堂に会しているのですから、その需要はあるのでしょう。限られた土地に700万の人口、小鳥を飼うのは安らぎの一つかもしれません。通りの両側を主に女性用の下着や衣類を商う露天で埋まる女人街、「Mサイズが要るときは、LLサイズを買いましょう。一度洗えばLサイズに、二度洗えばMサイズになります。そして三度洗えばボロボロ」とジョンさんの軽口です。「ここでは必ず値切りなさい」 そう、店の人が示す最初の値段はかなりの吹っかけです。
 宿泊ホテルは、INTERCONTINENTAL 。以前は日本語が通じなかったそうですが、今は日本語を話す受付もいてチェックインは極々スムース。部屋はハーバーサイドで、部屋にはいると壁一面が窓。その窓に海が広がり、対岸のCENTRAL、 WANCHAI、 CAUSEWAY BAY 地区の景観と行き交う大小の船とで刻々変わる景色を一幅の額にしたためたようです。
 私以外は香港には仕事、プライベートで何度となく来ている面々ですが、ほとんどが返還前で、九龍地区にくると「随分変わったなぁ、この辺は変わってないなぁ」など、昔の記憶と重ね合わせているようです。当時の観光客は日本人が大半で、買い物に走り回っていたのですが、返還後はめっきり減り、必ず居た日本語堪能の店員も減り、日本語が通じない店もあるとのこと。価格が上昇し今はほとんどのブランド品が日本で買う方が安いそうで、目ざとい日本人が来るべくもありません。
 でも食事は別。昼食の飲茶、そして夕食のここならではの上海ガニ。卓に出た本場の蒸しものはあっという間になくなります。カニはまだちょっと早く卵の乗りが今ひとつでしたが、皆しばらくの間は無言でありました。

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