旅行記 その4

 二日目、今日は工場見学に次いでメインの遺跡の見学。時差2時間は実に有意義で、朝7時半のモーニングコールは日本時間9時半、でもゆっくり寝ているつもりが、いつもの習慣で5時前には目が覚めてしまいます。そのぶんゆっくりとバイキングの朝食を取って9時集合、ガイドさんの案内でいざ出発です。
 ホテルからアンコールワットへは車で20分程。人工の環濠を廻り正面を通りすぎて先にアンコールトムに向かいます。アンコールワットは正面、西塔門の名の通り西向きのため、昼過ぎからの方が日射し具合がよく、暑さを避けて午後3時くらいからが観光には適しているようです。ちなみにアンコールワットは「大きな寺」、アンコールトムは「大きな都市」の意味とのこと。
 地道を走りしばらくして、アンコールトムの背の高い南大門が見えてきます。左右にはいくつもの石像、門の上部四面には大きく菩薩の面が刻まれていて、小さな枠でみる写真よりはるかに迫力があります。この石像郡、ナーガ(大蛇)を神々と阿修羅達が引き合う神話に基づいているのだそうです。後でガイドで知って、もう少しよく見ておけばと残念です。
 車がやっと通れる南大門から、このアンコールトムの中心に位置するバイヨン寺院までは200m程、車窓から象の上で揺られて移動する観光客が見えます。バイヨンの壁面には見事なレリーフ、観光客それぞれがガイドの説明に聞き入っています。船での戦闘シーンや普段の生活など。ワニに足を噛まれているシーンが気に入って、写真をパチリ。説明もそこそこに、いずれの塔にも彫られた四面の菩薩を目指して、すり減った石の上をゲートあり、ひらけた場所ありの箇所を上へと進みます。菩薩の面は柔和なほほえみをたたえていて、クメールの微笑と呼ばれますが、最も優しげな微笑の像は撮影スポット。我々もこの場は逃しません。
 おみやげ物売りの子供達をすり抜け、待ってくれている車に乗り込みます。彼等にはどの人が買ってくれそうかが分かるのか、メンバーの一人は必ずつきまとわれています。ガイドに載っている癩王のテラスや象のテラスは車窓からの見学で、巨大カジュマルの木に押しつぶされそうな遺跡、タ・プロームへと向かいます。

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