スポーツと道具

 全豪オープンテニスで、元女王のヒンギスが5年ぶりに戻ってきました。残念ながら準々決勝で破れはしましたが、まだまだ彼女のテニスが通じることをみせてくれました。
 スポーツ界では道具の開発・進歩がめざましい限りです。ゴルフでの飛距離はクラブとボールの改良で、昔とは比べ物になりません。強度的に軽くできなかったテニスのラケットも、今は強くて軽い素材ができ、真ん中に当たらないと飛ばなかった小さなスイートスポットは大きく改良され、目一杯振り回すパワーテニスが全盛です。強烈なサービスを入れ、ファーストボレーで決めるテニスもダイナミックですが、私としてはかつてのベースラインで打ち合い隙を見て前に出てボレー、それをまたロブで切り返すといった、プロならではのテクニックを期待するのです。道具の開発でプロのゲームが淡泊になった感じがしますし、テクニックより若さの方によりメリットがある今の状況がはたして良いのか、疑問を感じています。
 ゴルフでは高反発のクラブが禁止されるようになりましたが、これは飛距離が伸びすぎて現状の多くのゴルフ場ではパー4やパー5の規定打数が意味をなさなくなってきているからで、私が感じている理由のためではないのが残念です。

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