旅行記 その3

 空港からしばらくするとホテルまではほとんどが地道、それに比べ両側には新しく立派な建物が並びます。建築中の物もあり、その全てがホテル。アンコールワットがなければこれほどの建築ブームはないことでしょう。お金のある人は、今土地を買って値上がりを期待しているとのことです。
 我々のホテルはLE MERIDIEN ANGKOR。アンコールワットに近い比較的新しいホテルです。シャワーを浴びた後は、郷にいれば郷の料理、夕食はガイドの案内でカンボジア料理です。どんな奇異な食べ物が出てくるかと思いきや、野菜炒めやインスタントラーメンの様な焼きそば、薩摩揚げに似た食べ物、鯖の焼き物、ワカメのスープなど、期待に反したかどうかごく普通の中華風料理です。ごはんは例の長粒米、ぱさぱさとして日本のお米を食べているものにとっては、決して美味しくはありません。
 四人ほどで給仕をしてくれましたが、その男性、女性の月収は5000円程とのこと。すぐにお金のことに気が行くのは我々の悪いところですが、食事の支払いは、ガイドさんも入れて九名、ANGKOR BEERを飲んで食べて、115ドル。これが高いか安いかはちょっと判断に困るところです。
 品を落とすかもしれませんが、もう少しお金の話を続けると、ガイドのトロイさん、外国語が話せることはここではエリート、月収は旅行客の多い乾期で、給料+案内(10ドル/日)で5万円。雨期で3万円とのこと。チップは個人の申告外収入で、他にも案内するレストラン、土産物店などからのリベートもあるでしょうから、28才独身で、中古で200万円はするトヨタ カムリを所有する高給取り。でもガソリンがリッター1ドルと他の物価に比べかなり高いため、もっぱら12万円ほどのバイクを愛用とのことです。

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