辞書に思う

 アメリカのテレビドラマを見ていると、本筋とは離れたところでこんな会話がありました。
 離婚した夫婦と12歳の一人娘、親権は父親が持っています。常々娘との時間が許されなく不満の母親の要望(?)で、隔週の週末は母親と過ごすことになります。
 娘 「判った、じゃあ明日友達のパーティーに行っていい?」
 母 「せっかく一緒にいられるんだから、二人で映画を見に行くのはどう?」
 父 「パパもその方がいいと思うよ」
 娘 「判った判った、じゃあ映画の時間、検索して調べるね」
 今は12歳で既にネットが生活の一部です。言葉の意味一つ調べるのにもネットです。
 昔知り合いのお宅に伺って、本棚にプリタニカなどの辞書がズラッと並んでいると「すごいな」と思ったものですが、そんな高額辞書の世界はどうなっているのでしょうか。
 ネットで手軽に言葉を検索できるとは言え、その正誤については保証されるものではありません。その時代その時代の言葉を正確に後世に残すのは、やはり印刷された辞書でしょう。高額辞書ならずとも普通の辞書の編纂者も今の時代、売り上げと使命との板挟みなのではないでしょうか。

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