国民投票法

 「日本国憲法の改正手続きに関する法律案」(通称国民投票法案)が4月13日衆議院を通過し、参議院に送られた。「国民の承認を経なければならない」と憲法に記されながら、具体的手続きの規定が無いため、その規定を定めようというのは頷ける。法律ができれば憲法改悪につながると、法律をつくることそのものに反対する政党の意見には、国家の基盤は曖昧にすべきでない意味で賛成しかねる。
 1.有効投票数の過半数
 2.最低投票率を規定していない
 の二点をマスコミでは取り上げ、問題視している。○か×か、あるいは一方を二重線で消す単純さに、無効票が出るのも馬鹿げてるが、そのような投票をするのは確固たる反対の意志がないか、判断能力が無いとして無視するのももっともだ。2項については、評論家でも賛否が分かれる。賛成論者の論理は「投票権があるのにその権利を行使しない輩まで含める必要はない。」である。確かにもっともだ。しかしその論者は逆の論理を考えないのか。国の根幹の憲法に関する賛否を問う投票だからこそ確固たる賛成意見を持つ者は投票すべきで、投票権があって賛成意見を持つものが多ければ投票率が上がって当然だ。こと憲法に関しては反対が少なければ議案が通るのではなく、賛成が多いからこそ議案が通るにすべきで、最低投票率の規定は必要だ。

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