プロへの挑戦

 アマチュアの瀬川さんが、プロとの6番勝負に3勝し晴れて希望のプロ資格を得たのは、将棋ファンならずともご存じでしょう。プロ相手に7割の勝率があったとはいえ、奨励会以外にプロへの道を開く初めての道だったのですから、ニュースのインパクトもかなりありました。
 私の子供時代の室内での遊びといえば、トランプ、五目並べ、それに将棋。ほとんどの大人が将棋をやりましたから、自然と子供達に受け継がれました。ところが今の子供達はほとんどがテレビゲーム等の電子ゲーム。それで育った人が父親となっている時代ですから、将棋や囲碁人口は急速に減少しています。
 今回の処遇は、「6番中3番勝てばプロになれるなんて、我々の苦労はどうしてくれるんだ」と、奨励会から極々狭いプロ4段を目指して頑張っている若者にとっては大きな不満です。でもそのシステムをうち破って瀬川さんは大きな勝利を勝ち取ったのです。彼がプロとなって勝ち進めばますます話題は高まるでしょう。今回の勝負で一番の勝利者は、日本将棋連盟の米長会長ではないでしょうか。

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