仏教も宗派やお坊さんが代われば、作法などが大きく異なります。我が家ではお坊さんに来ていただいても、読経と世間話程度ですが、親戚の法事に伺うと、読経も途中で休憩を挟む長いもので、最後に必ず法話が入ります。
お坊さんにも依るのでしょうが、その方は時にはコピーをした資料を参加者に配り、時には手帳のメモを見ながら熱心に法話をされます。
仏教には特に帰依の深く無い私ですから、初めて聞く話が多く興味深いものです。前回は、「四苦八苦」なる四文字熟語でした。
「大変苦しく、苦労すること」程度にしか思っていませんでしたが、元々は仏教用語で、四つの苦しみと更に四つの苦しみを加えた八つの苦しみを表す言葉とのこと。「合計12ではないですよ」と注釈が入ります。「一歩二歩」と聞いて合計三歩でないのと通じます。
詳しい意味は辞書を紐解いていただくとして、最初の「四苦」は「生老病死」。「しょうろうびょうし」と読むそうです。「生きる」ことを苦しみの一つとしているところが意味深いですが、生きる苦しみが極限までくると、死の苦しみを苦しみと感じなくなるのが、矛盾するようにも思えます。
ひねくれた思いは別にして、若いうちからでも誰もが一つや二つの苦は味わうのですから、いかにその苦を克服するかですね。