前回の数学マジックは、三つの数で割り、その余りを聞いて相手が思い浮かべた数字を当てるものでしたが、三つでなくとも二つの数でも可能です。
例えば、5と13。例によって最小公倍数は65ですから、1~65の範囲で当てることができます。掛ける数は、39と25です。ただ答えを導くには一手間必要で、相手から聞いた余りを元の数字5、13から引いてその数字を計算根拠とします。後の計算は前回と同様です。
例えば思い浮かべた数を49としてみましょう。5で割った余りは4、それを5から引いて1。13で割った余りは10、それを13から引いて3。この二つの数字から、1x39+3x25=114。65より大きいですから65を引いて答えは49です。なぜこうなるかは前回同様数式に当てはめてみれば容易に理解できます。
ただ65までの数字ですと、13の余りを聞いた時点で候補が5つに絞られ、後5での余りを使って試行錯誤で求める方が早いですから、もっと大きな数も調べたくなります。今回の条件は、除数は互いに素な二つの数、掛ける数は他方の倍数、そしてその倍数の和は除数の最小公倍数-1。
9と11が見つかります。最小公倍数は99で、掛ける数はそれぞれ44と54です。これだと候補も増え、マジックらしくなります。時間があれば、あなたも他の数字を見つけてみてください。