別の観点からも見てみよう

 京都大学で発覚した入試問題のネット投稿事件は、あまりのマスコミの騒ぎ方に犯人の自殺を懸念した方もおられましたが、無事(?)に容疑者逮捕となりました。
 その後に入試を行う大学は、この事件を受けて同様の事例を食い止めるべくそのことのみに必死ですが、この機会に若者の教育に携わる人々は、別の観点をもった大前研一氏の「大学・文科省が検討すべき入試制度(※1)」にも耳を傾けるべきでしょう。
 事件発覚直後、その道の識者は一人の犯行では無理だと解説し、テレビでもカメラつきのメガネを持ち出して、犯人の手口を見つけたとばかりの取り上げ方でした。供述通りの単独犯行とすれば、無理だとされる芸当をやってのけているわけで、その技能では入学志願者のなかで特別優秀だともいえます。企業によっては求めたい人材かもしれません。
 物事はどうしても一つの観点から見てしまうことが多く、それが定着すればなおのことそこからの脱却は難しいものです。大前氏の提言は、教育関係以外の者にも、もう一度他の観点から物事を見てみよう、とも受け取れます。

(※1) http://blog.goo.ne.jp/ohmaelive/e/125d0dfa53ab6bc1195ca949eed196a8?fm=rss

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