遺言は、あらゆる状況を網羅しておきましょう

 昨日のニュースの中で私の関心を引いたのが、相続に関する最高裁の初判断です。複数の子をもつ親が一人の子供にだけ相続させる遺言を作ったところ、その子供が親より先に亡くなったのです。普通ならば相続はその子供の子供、親から見れば特定の孫に受け継がれそうですが、法律にその規定は無く、他の子供からの訴訟で「原則として引き継ぐことはできない」との判断が下ったとのこと。
 法律には抜けているところがいっぱいあるのですね。いまさらながら無駄なエネルギーが費やされている感じです。遺留分だけとなると額はかなり減りますから、こういう訴訟も起こって当然でしょう。でもどうして一人の子供にだけ全財産を相続させる遺言に至ったのか、家庭内事情も他人事ながら知りたい気がし、ある意味恥をさらす訴訟かもしれません。
 財産などほとんど無い私には関係の無いことですが、今の時代特に親から子へと死亡する順が決まっているわけではありません。たくさんの財産をお持ちの方、自分の財産を特定の子供に相続させたい場合には、考えうる状況を網羅した遺言を作っておいてください。

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