日本の食文化、大丈夫でしょうか

 問屋さんの食品展示会に参加してきました。その様子で感じるのは、スーパーのバイヤー達が各ブースの商品に興味を持って手を出すのがお手軽商品と安価な商品で、ここ何年かの傾向に益々拍車がかかっていることです。
 健康食品などを別にして、食品は全般に利益率が少なく、メーカーの努力にも依りますが、原価にそのメーカーが立ち行くわずかばかりの利益を乗っけているにすぎません。それ故安価な商品にはそれなりの裏があるのが普通です。
 
 昨年暮れに、地元が高野山の方からゴマ豆腐をいただきました。食べてみて、恥ずかしながらこの歳でゴマ豆腐の味とはこんなだったのかと始めて認識しました。その濃厚でふくよかな味はスーパーで買ってくるのとは雲泥の差です。私の行ける範囲の料理屋さんでもこれほどの味はありません。
 私の歳でこの様子ですから、作る方も売る方も安価に走りデフレで経済が沈滞化するのも懸念されますが、それ以上に子供や若者が本当の味を知らずして育ってしまって、今後日本の食文化はどうなってしまうのかとそちらの方が大いに懸念されます。

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