雑誌広告

 ご存知、雑誌「暮らしの手帳」。語り口が穏やかで、なるほどと思う箇所も多く、女性がターゲットですが、男性が読んでも心が和む雑誌の一つで、購読をしていた時期もありました。その後節約し今は図書館で時どき拾い読みをする程度ですが、先日家内から「はいこれ!」と手渡されました。何のことは無い、著名医師に聞く例の「健康交差点」に「水虫治療」があるからです。その記事もさることながら今回の32号では、もう一つの記事に目が止まりました。
 創業時より、記事の言葉を借りれば、「何があっても、口止め料をもらっているようなものですから、その商品を批判することなどできません」と「外部からの広告は取らない」が一貫した理念です。普段はこのことを大きくは表に出しませんが、今号には「雑誌は広告のかたまりなのか」とそのあり方に警鐘を鳴らしています。
 一見出版社が主体的に取材をしたかのような「タイアップ記事広告」も取り上げています。記事にある”お金を払って取材をしてもらう”以外にも、取材のしやすさで取り上げる記事もずいぶん多いのではないかと思います。知っている商品ならば、「そんなわけないだろ」と思えるのですが、知らない商品、お店だと安易に記事を信じてしまいます。
 いかに出版部数を増やし、いかに広告収入を多くするかが編集者の力量とすれば、これ程読み手が馬鹿にされていることはありません。広告収入なしで発行を続けるのは至難のわざと思いますが、「暮らしの手帳」には、今後も生き続けていただきたいと望みます。

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