もやもや

 昨日の天声人語(※1)は実に痛快でした。一冊3000万円の冊子とは驚きです。一万円札を製本して3000ページですから、枕にして寝るなど以ての外、読むのももったいないくらいです。
 
 しかしこういう話を聞くとやるせなくなります。漱石が猫に言わしめて納得しているように、天声人語の書き手が痛快にこき下ろした後次の話題へと頭を転換してしまうように、ここぞと問いつめた民主党の細野議員も溜飲をさげてこれでよしのように、誰が責任を取るでもなく、無駄金が戻るでもなく、天下りが無くなるわけでもなく、一過性で時が流れて行き、「昔、そんなことがあったなぁ」で終わってしまう。自分の手の届かないところ故、実にはがゆい感じです。そんな私たちの気持ちを察してか、うすらとぼける国のトップの発言はあきらめの境地へと誘ってくれます。

(※1) http://www.asahi.com/paper/column20080313.html

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