電子書籍化の大きな流れの中、新たな企画による起業を知りました。i読(※1)です。新たに購入した書籍に付いてくる愛読者カードを送付すると、100円の手数料で電子化されたデータを送ってくれるというサービスです。
自炊の手間は省けますし、印刷された書物も持ち、出かけるときには携帯端末でも読みたい人には便利なサービスです。
果たしてこの企画、うまくいくでしょうか。企画者には悪いですが、私はそれほどうまくいくとは思いません。出版社側と契約して手数料を取るのでしょうが、それならば最初から出版社が電子書籍を販売するほうがずっと効率が良いと思います。以前ならばいざ知らず、今は印刷前の資料は既にデジタルでしょうから、電子書籍にするのに新たなコストはほとんど掛からないでしょう。また、印刷書籍と電子書籍の両方を持ちたい読者も極限られると思います。今自炊している人は、所有している本を電子化したいためで、新たに購入する本で電子化されたものがあるならば、そちらのほうを選ばれることでしょう。
さて、あなたはどう思われますでしょうか? ただ、新たな企画にいろいろけちを付けることは容易い事ですが、新たな企画を立ち上げて起業しようとの意気込みには、頭が下がります。それらの新たな企画に資金援助ができるシステムがもっと整えば、活気がもっと戻るのではと、いつも思います。
(※1) http://bookend.keyring.net/aidoku/