測定器の検定

 朝のテレビ、「kgの基準が見直されるかも知れない」とのニュース。フランスで厳重に保管をされているkg原器ですが、以前の清掃でわずかに重量が減ったのでは?と思われることもあり、今後のことも考えて基準を見直そうとの会議が開かれるそうです。
 重量計にかかわらずあらゆる計器は、はたしてそれが正しい値を示しているかどうかを判定する基準があり、しかも定期的にその計器に狂いがないかの検定が必要で、つい最近当店の秤類も検定を受けました。今回の原発事故を契機に、よく出回った放射線量測定器もその例外ではありません。
 以前勤めていた会社は、これら放射線関連の測定器を製造していますので、今も親交のある方に、「測定器、売れて売れて製造が追いつかないのではないですか?」と訊ねてみたところ、「社の方針で、ソフト面でのメンテナンスが行き届かない一般の方には販売しないんです」との意外な答えでした。テレビではよく測定器を持って放射線量を測っておられる姿が放映されますが、どの程度正確な値かどうか、大いに疑問だとの感想です。
 安くもない測定器を買って自ら測定しようとするのは、それだけ大きな不安を与えているということです。公的機関への歯がゆさもあるでしょう。その人たちの努力を無にしないためにも、公的にそうした測定器を無料で検定する場所を設けていただければと思うのですがいかがでしょう。

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