工場萌え

 ニュースで初めて「工場萌え」なる言葉を知りました。日本経済発展の原動力となった巨大工場が多くの人の心を捉え、その人気で見学ツアーが組まれたりしているそうです。
 政府がこれに目を付けたのが、世界遺産構想です。世界遺産とは文化遺産や自然遺産と思っていましたが、既に世界では現役の産業施設が登録されているそうで、日本でも世界遺産暫定一覧に八幡製鉄所や長崎造船所が記載されていて、その意味では知らなかったことばかりです。
 世界遺産に申請するためには国内法等で既に保護や管理の枠組みが策定されていることが必要で、それで政府が動こうとしているようです。
 歴史的価値のある遺跡、建築物、自然等を国際的な組織運営で守ることはすばらしいことです。ただ私には全体像がよく見えません。どうも観光資源としての趣が強すぎますし、争って我も我もの感を受けますし、現役工場施設が世界遺産の条件である普遍的価値を保てるかも疑問ですし、そもそも世界遺産基金への分担金の額も知りません。
 それらが分った上で、先進国として支援金は全くもらえないことを知りつつ、世界の財産を守る一助になれる日本ならばすばらしいことだと思います。

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