指紋、静脈パターン、目の虹彩、顔、声紋など、生体認証は個人の識別のための最先端技術で、金融端末や入室管理、はたまた最近のパソコンへと取り入れられ、機密保持や安全管理の切り札になってきています。
日本への入国管理にもアメリカに習って指紋認証が取り入れられていますが、今年1月、青森空港でそれが破られたというニュースを知り、驚くより先に「まるでテレビドラマの脚本か」と笑ってしまいます。
不法入国した女性は、結局偽造パスポートで逮捕されたようですが、指紋認証では他人の指紋をシリコンテープに写し取り、それを指に貼ってすり抜けたといいます。背後には犯罪組織があり、技術革新と犯罪組織の鼬ごっこは続きます。
100%完全というのがないことは、誰もが承知しています。鼬ごっことはいえ、犯罪によって技術革新が進んでいるのも事実です。「犯罪がなければこんな技術はいらないのに」と技術屋さんは大変でしょうが、素人の私としては、通関手続きを待つ長蛇の列の解消も、技術革新の中に含めていただきたなぁ と、のんきなものです。