日本の霊峰・富士、昔から一度は登ってみたいと思っていたのですが、こう足腰が弱ってくるともう無理かもしれません。というか、高所恐怖症の私にはのっけからダメだったかもしれません。
その富士山の弱みの一つが、大沢崩れです。毎年一万立方メートル程の崩れがあり、一度に数万立方メートルの崩落もあるというのですから、あの優美な姿が徐々に壊れていく事を思うと心配です。そんな中、読売新聞に、「富士山の大沢崩れ、アザミが防止」の記事を見ました。
10年前に種をまいたフジアザミが根付き、その箇所での崩落の進行が止まっていることが確認されたとのこと。わずか地上1m足らずの菊科の植物が2mもの根を張り土壌の流出を防いでいるというのです。種子の発芽率も高いそうで今後は更に高所での検証をされるそうです。
自然の摂理上、山という山は崩落の悩みを抱えています。草花が土砂の流出を止め、それが他の植物を呼び込み効果が倍増される、崩落の悩みを抱える山々にとっては朗報です。わざわざ人の手で土壌の流出を招く事を行っている人々に比べ、こういう地道なところで努力をされている研究者の方々には頭が下がります。