良いギターの音色は聞けなくなるの?

 「ギターは時代遅れの楽器に?」(※1)と聞くと大いに気になりますが、読んでみると部材として使われるブラジリアンローズウッドが絶滅危機を回避するワシントン条約の対象となり、入手が困難になってきたとのこと。
 弦楽器は、バイオリンのスプルースに代表されるように、奏でられる音色が使用する部材に影響され、良い楽器には適した部材が欠かせません。独学の私でさえも、兄から譲り受けた作者名の入った手作りのギターと、町の楽器店で手にするギターの音色や響きの違いは分かった程ですから、専門家にかかれば一耳瞭然でしょう。
 学生時代から社会人の初めまで永く手にしていたそんなギターですが、私にはワシントン条約までもなく既に過去の遺物となっています。腱鞘炎がひどくなり人差し指で6弦を押さえるセーハができなくなってしまったのです。
 今は弦の数が4本、弦の張りも緩いウクレレに鞍替えです。ただこのウクレレも同じ問題を抱えています。ギターに比べ少ない量で済むのがまだ救いですが、これぞウクレレという独特な音色を出すコア材の入手が難しくなっているのです。
 ハワイに生息する木ですが、ビショップ博物館(※2)を訪れた時には、廊下や階段にふんだんにコア材が使われているのを見て、これだけあればいくつウクレレが作れることか、と思った不謹慎者は、私の他にもおられるかも知れません。

(※1) http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1703/01/news082.html
(※2) http://www.hawaii-arukikata.com/enter/s_museums/bishopmuseum.html

seb.gif