新聞の生き残り

 いよいよ新聞の存続が危ぶまれる事態です。日本経済新聞社が1月~6月期連結決算で、8億5000万円の赤字に転落した、というのです。
 新聞の収益の多くは広告、その広告がテレビやインターネットに奪われ危機が叫ばれて久しいですが、ここにきてアメリカ発の経済危機にもろに影響を受け、広告収入が激減したのでしょう。
 日経のような専門紙に限らず、一般の全国紙もそのご多分に漏れないようです。私共の同業者で新聞に広告を載せている企業がありますが、シーズンが過ぎた後も広告が載っているので、「すごいですね」と伺うと、「広告枠が空くので勝手にサービスで載せてくれているんです。」 枠を空けるくらいならサービス(おそらくかなりのダンピングなのでしょう)で、広告主を繋ぎ止めておく方が有利なのでしょう。
 かといって全国紙となれば、来る広告は拒まずどんな広告も受け入れる訳にはいきません。紙としての審査もしなければ、悪くすれば犯罪に手を貸しかねません。
 ニュースはインターネットの方が早く、若者の新聞離れ、広告媒体の流れは今のままでは止まらないでしょう。新聞の生き残りは、一にも二にも取材力だと思います。どこそこから流される情報を各紙が右へ倣えではネット情報と変わりはなく、新聞としての良さは失われていくばかりです。

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