システムの更新

 先月末に起こった全日空国内線のシステム傷害は、規模の大小はあれ事務処理を全てパソコンに委ねている現状にあっては我々にも問題を投げかけています。
 予約搭乗手続きと手荷物管理のチェックインシステムに障害が発生したため、チケットレスが進む今、予約確認や払い戻し確認ができなかったこと、また機内に預けられた荷物の持ち主が本当に搭乗したのかの確認が取れないことが問題を大きくしたのですが、そもそもは現システムが30年近く経過し、米ユニシスとの保守サポート契約が切れることと、プログラムが技術者の確保が難しくなると予想されるFORTRANで動いていたことがその発端です。
 技術の革新が急激に進む中、安定しているシステムをどこで新しいものに切り替えるかは難しい決断です。また、現システムを稼働させながら新しいシステムの稼働検査をするのも、あくまでもシュミレーションですので100%の再現性を保証するのも規模が大きくなればなるほど難しいことです。
 今回のシステムの入れ替えで約70億円の削減を見込んでいたそうですが、はたして収支はどうであったのやら。極々零細の私共としては、バックアップをこまめに取ること、紙の資料も無駄を承知で残すこと、バージョンアップも初期不良が無くなりそこそここなれてから行い、旧システムもすぐには廃棄せず保存しておくこと、に致します。

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