ニュースに学ぶ

 今、最大の問題の一つ、偽装、その主たる原因はお金です。名誉欲による偽装もあります。その一つが、今お隣韓国で起こっている黄禹錫(ファン・ウソク)ソウル大学教授の「ヒトのクローン胚から世界で初めてES細胞を作ることに成功した」という偽装疑惑です。
 私には当事者でもなく、まるで違う世界の事柄で「そんなことが起こっているのか」なのですが、ありがたいことに別分野の知識を与えてくれます。構造計算偽装でもそうでしたが、このニュースでも「『ES細胞』ってなんだ」の疑問。例えば学術用語集(※1)に依ると、ES細胞とは、通常の細胞とは違って機能が限定されておらず、あらゆる機能の細胞に変わりうる細胞とのこと。ヒトのクローンという面で倫理上の問題はあるものの、あらゆる病気の治療に応用できることでは、画期的な業績なのです。
 もう一つは、米紙サイエンスに論文が掲載されて以来、国民は「韓国に初めてのノーベル科学賞をもたらす人」と大変な熱狂ぶりで、「少し疑問がある」と取り上げたテレビ番組はバッシングに合い、スポンサーも降りてしまう事態に立ち至ったとか。「人はいかに大勢に流されやすいか」ということでしょう。成果の偉大さに比べ本人が至って謙虚であったことも手伝って、一時は大変な持ち上げようだったのですが、本人が不備の一部を認め、論文を取り下げるに至っては、その熱も急速に冷めてしまったようです。

(※1) http://homepage1.nifty.com/NewSphere/EP/b/bio_ES.html

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暖冬

 「12月でこの積雪、初めてです」 豪雪地帯の人もインタビューに答えています。最近の挨拶は「いや~、寒いですね」。 トラックも立ち往生、荷物の遅配もあり、出漁できず旬のカニも高値、野菜も値上がりをしています。
 寒さに震えているのは気象庁も同様、3ヶ月(12~2月)の暖冬予報は撤回に追いやられる始末。「暖冬?」そんな予報もありました。でも一時はニューヨーク原油価格を引き下げたのですから、効果ありとすべきでしょうか。
 この雪をものともせず楽しんだのは、福士選手です。日曜日の実業団駅伝で、降りしきる雪の中またまた牛蒡抜きを演じ、「故郷を思い出して楽しかった」と。私などとてもそんな余裕はありません。防寒着を着込み、耳当てをし、分厚い手袋をしての出勤です。自宅から工場までは僅か車で5分程の道のりですが。

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事故その後

 「7月13日の事故についてお尋ねしたいことがありますので、12月16日 午後二時 出頭してください」 検察庁から葉書が届きました。事前に都合の良い日時の問い合わせがありましたので、警察の呼び出しよりは紳士的です。
 事故も初めて、当然検察庁も初めてです。恐る恐る建物に入ると、それぞれ個室の取調室があり、1号室から11号室の表札が見えます。待合室には既に二人、おも~い雰囲気、もちろんお互い言葉を交わすことはありません。
 呼ばれた10号室は広い部屋に机が三つほど、その一つの机の前のパイプ椅子に座るよう指示されます。「私は検事の○○です。あなたと△△さんとの事故に付いてお訊きします。話したくないことは話さなくて結構です」 30そこそこでしょうか、若い検事さんです。横には助手か、同じく検事さんでしょうか、ノートパソコンを前にして一人控えておられます。「どうしてこの事故が起こったと思いますか?」 「なぜ最初嘘をついたのですか?」 「私はあなたを信用していません。信号は見なかったのでしょう」 「青信号を見たのですか?」 「本当ですか?」 なんと威圧的でしょう。疑ってかかるのが仕事かもしれませんが、自分に落ち度は無いと思っている者が、その言葉言葉でどんなに嫌な気分にさせられているかを、お考えになったことはあるのでしょうか。
 「幸い相手の△△さんは、あなたを告訴しないとおっしゃっていますので、この件は不起訴処分にします」 初めて敬語を聞きました。「何か聞きたいことはありますか?」 お尋ねしたいことはいろいろありましたが、これ以上かかわりたくもなく、「いえ、ありません」と早々に退出しました。
 今回の人生初めての交通事故では、どう振る舞えば自分に有利になるかの一端を学んだ気がします。でも物議を醸しますので、ここでは申せません。いずれにしろ事故はお互いにとって気分の悪いものです。皆さんも重々お気をつけください。

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OLPC

 いよいよOLPC(※1)(One Laptop per Child)が、動き出しそうです。MITが提唱して(※2)ラップトップパソコンを、IT後進国の子供達に一台づつ教育用として配ろうというプロジェクトですが、一台100ドルのハードルを越えるのに、台湾のQuantaが手を挙げたことで、一歩も二歩も前進するようです。
 写真を見るとまるでおもちゃのようですが、500MHzのCPU、128MBメモリ、1GBのハードディスク、カラー/白黒モードのディスプレイ、それに省エネで横のハンドルを1分間回すと白黒モードで40分近く表示が可能。無線LANも可能で、それで100ドル。
 出ればすぐにも欲しいかわいさですが、配ってもすぐに手放してしまわないように一般流通をできなくするため、我々の手には入らないのだそうです。誠に残念。手に入らないとなるとますます欲しくなります。

(※1) http://japan.cnet.com/news/tech/story/0,2000047674,20092972,00.htm?ref=rss
(※2) http://laptop.media.mit.edu/

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平和賞

 去る10日、ノーベル賞の授賞式がありました。今年の平和賞はIAEAとそのエルバラダイ事務局長。会社勤めの頃この機関のおかげでヨーロッパ旅行をさせていただいたこともあり、この地味な仕事に陽の当たるのは身近に感じられてうれしいです。
 平和賞、私がこの一年で触れたニュースの中で差し上げたいのはAresa Biodetection社(※1)です。遺伝子の組み替えで作った植物の種を大地に撒けば、生長後3~6週間で地雷が埋められた部分だけが枯れたように赤くなるのだそうです。地雷だけではなく、人体に悪影響を及ぼす重金属に反応する植物も開発されていると聞きます。カロチノイドやアントシアニンで木の葉が色づく現象がその原理のようですが、紅葉が人の目を楽しませるだけでなく、年間1万5千人とも2万人ともいわれる対人地雷による死者が少しでも減る開発は、正に平和賞に値します。

(※1) http://www.aresa.dk/

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売買ゲーム

 400億円の損失、私には雲の上のその又上の数字ですから対岸の火事の心境ですが、今回のみずほ証券の発注ミスの問題では、株取引に興味のない私にも知識や疑問を残してくれます。
 1万4000のジェイコム発行株式に対し、61万株の売り。投機をねらう意味でしょうか、こんなことが可能なのですね。画面に出た警告を無視したとのことですが、警告に驚く感覚は無く茶飯事のことなのですね。買った人に対し株を渡せるはずがなく、お金で処理すべくクリアリング機構が一株91万2000円を提示とのことですが、このクリアリング機構は、売買取り消しシステムに不備があり共同責任を問われている東証の子会社なのですね。システムを担当した富士通、11月のシステム傷害のニュースがさめやらぬ中のトラブルですので、更に根は深くただでは済まないかも知れないですね。
 もともと株はその会社の発展のために投資をして、発展に応じて配当を受け取るものなのでしょうが、古くから売買ゲームの材料です。これは資本主義社会ではやむをえないことなのですが、ミスに乗じて僅か数分で100億単位の利益を得た証券会社もあり、「ちょった早いクリスマスプレゼントです」とインタビューに応える個人投資家をみると、この「他人の不幸は自分の幸福」状態がはたして良い社会なのか、大いに疑問です。

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季節感

 日曜日、お正月までに間に合わせようと、ペンキ塗りのためにホームセンターに出かけました。チラシでも入っていたのか、駐車場に車を止めるのに出ていく車を待つほどの混みようです。
 店内に入ると、クリスマスの飾り付け素材、掃除道具、洗剤、蛍光灯、張り替えよう襖紙、障子紙、ストーブなどエンド積み状態です。スーパーに並ぶ野菜や果物が、ビニールハウスや人口栽培で季節感が段々薄れているのに対し、こちらは師走雰囲気そのもの。そを聞くのが停車場であった時代から、今季節を知りせき立てられるのはホームセンターでしょうか。

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お遊び

 東京にいる娘と他愛もなく遊んでしまいました。ネタはGoogle earth(※1)。例の衛星写真による世界地図です。会話はSkype(※2)。この田舎では山と家並みが判別できる程度ですが、無料版ながら東京ともなると一つ一つのビルはもちろん、一戸一戸の家も、道路上の車も判別できるデータ量です。
 今いるビルは? とか、住んでる家は? とかで探すのですが、地図と違って地名もなければ鉄道とかの記号もないので、慣れないうちは探すのが意外と大変です。探し当てると「大きなビルやね」とか、「おっ、近くにテニスコートが4面もある」とか、建物も周りの様子も一目瞭然です。
 子供の頃学校で、休み時間に教材の地図帳を広げて地名を探す遊びをしたものですが、今の子供が地図で遊ぶとすれば、このようなことになるのでしょうか。お金もかからないし、健全ですからちょっとお奨めですが、こんな他愛もないことは今の子供はやらないですかね。

(※1) http://earth.google.com/
(※2) http://www.skype.com/intl/ja/

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とうみん、あかつきをおぼえず

 最近、急激に寒くなりました。 ファンヒーターの灯油の減りも早くなりました。
気温のせいかどうかはわかりませんが、朝起きるのが非常に辛いもので。
前から朝が弱いのは確かですが、最近は特に酷くなっている状態です。
 早寝早起きをめざして早々に眠りについても、起きる時間は大して変わらない。
それならばと異常に早く眠りについた時には、早朝とは呼べない深夜に目が覚める。
そのまま起き続けることができずに結局二度寝。
 睡眠時間をもったいなく感じるのは今に始まったことではないですが、
寝ないように頑張ったところで堕ちるように眠りにつくのが関の山。
過労気味の目覚まし時計くんは、今日も鳴り響きます。

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赤と黒

 お得意さまの米屋さんに頼まれ、店に古代米を置いている関係で、たまにそれを自家消費しています。茶褐色の赤米、ほんとに真っ黒の黒米、いずれも普通のお米に一割程度混ぜて炊くのですが、あらっ不思議、炊きあがったご飯は赤飯のように赤くなります。
 生産量が少ないのと、農家に聞くところでは、種を守ろうとすると近くに普通のお米が植わっていると花粉が飛んできてダメだとかで、価格が高いのはやむを得ないところです。でも今は何かにつけて健康ブーム、化学にはとんと疎いのですが、その健康上注目されているものの一つに抗酸化ポリフェノールというのがあるのだそうです。赤米の色はその一種タンニンに依るもので、血圧低下の促進、動脈硬化の抑制に効果があるとか。一方黒米の色は同じくポリフェノールのアントシアニンに依るもので、こちらの方は肝機能の増進、視力の向上に効果があるのだそうです。そのほかビタミンB群や鉄分が豊富、・・・なんだかお昼の番組のようになってきましたが、古代の人はずいぶんと健康に気を付けていたのですね。

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