平和賞

 去る10日、ノーベル賞の授賞式がありました。今年の平和賞はIAEAとそのエルバラダイ事務局長。会社勤めの頃この機関のおかげでヨーロッパ旅行をさせていただいたこともあり、この地味な仕事に陽の当たるのは身近に感じられてうれしいです。
 平和賞、私がこの一年で触れたニュースの中で差し上げたいのはAresa Biodetection社(※1)です。遺伝子の組み替えで作った植物の種を大地に撒けば、生長後3~6週間で地雷が埋められた部分だけが枯れたように赤くなるのだそうです。地雷だけではなく、人体に悪影響を及ぼす重金属に反応する植物も開発されていると聞きます。カロチノイドやアントシアニンで木の葉が色づく現象がその原理のようですが、紅葉が人の目を楽しませるだけでなく、年間1万5千人とも2万人ともいわれる対人地雷による死者が少しでも減る開発は、正に平和賞に値します。

(※1) http://www.aresa.dk/

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