海江田万里経済産業相が23日のテレビ番組で、東電原発事故をうけて、「現場の人たちは線量計をつけて入ると(線量が)上がって法律では働けなくなるから、線量計を置いて入った人がたくさんいる」と明らかにし、「頑張ってくれた現場の人は尊いし、日本人が誇っていい」と述べたという。
果たしてこれは美談だろうか? 批評家はすぐに法律を持ち出して、「これは法律違反だ」という。法律云々以前に、問題の本質は別次元ではないだろうか? 事故後の対策を決める政府に何らかの形でかかわった要人として、まずはかくなる労働環境を作ったことを恥じ、詫びねばならない。被ばく線量が上限を超え、作業に付けない時点で保障もなく、ただ仕事がなくなるだけ、との環境も見据えねばならない。
そして問題の第一は、対策の指揮系統を担う政府要人が皆、他人事に見えることだ。筋がなく、流れが変わればすぐそっちの方に流される。自分だけ良い子ぶっててどうする。