「高校三年生が必修科目を未履修のため卒業できない」のニュースを最初に耳にした時には、文部科学省の徹底が不十分で理解が足りなかったのだと思ったのですが、出るわ出るわ、昨日までの調べで63校、実は大学入学のための承知の上の行為だったのです。またまた教育とは何だろうと考えさせられます。「有名○○大学に何名の入学者」が高校の格を決め、実力の社会になったとはいえまだまだ有名大学卒業が就職に幅を利かす社会ですから、単純に高校の先生方を批判するだけでは済まされない問題です。
小中高の教育は社会に子供達を送り出すための人造りであることの再認識が必要ではないでしょうか。受験に必要のない知識も人を造ります。広い知識はその人の考え方自体を広めてくれますし、深い知識は新たなる疑問と探求心を引き起こします。入るに難く出るに易しい今の大学のあり方も再考が必要です。短いスパンでの成果は難しいでしょう。永い目で考えれば、自ずと社会は人をその人となりで評価をし、成果の一つとして理解に苦しむ現代の多くの犯罪も減少するでしょう。 と、老い先短い私は思うのです。