今週初めは大騒動でした。
朝工場に出勤すると、段ボールは散らかり、積み上げた木箱は倒されて散乱し、ごみ箱はひっくり返されて中のゴミが散らばっています。
これは猫かイタチでも入り込んだのではと、一斗缶の空き缶を叩いて大きな音を立てながら建屋中を追い出しにかかります。ところが何の反応もありません。これは既に退散した後かと、その日はそのまま片付けにかかります。
ところが翌朝、片付けさせたのが余程楽しかったのか、またもや散らかし放題です。これはまだいるぞ。今度は噴霧式の殺虫剤を持ち出して、目の届かない隅々に吹きかけて回ります。
すると何やらゴソゴソと音がします。廃材で積み上げた段ボールの中からです。段ボールを取り除きつつ長い棒でつつくと、いました! 当のご本人と目が合います。人相(?)からこれは猫でもなくイタチでもなく、紛れもなく狸です。どうも狸には、異変を察知するとすぐに逃げ出すのではなくじっと身を潜める習性があるようです。
それからは3人掛かりで1階から2階、2階から1階と追いかけっこです。追いかけられては物陰に逃げ込み、棒でつつくとまた逃げ出します。動作は素早くありませんが、こちらも素手で捕まえるのには危険があると、とにかく工場の建屋から追い出そうと努めます。
やっとの事で出て行ってくれました。
山は近いですが、山裾からは2km以上離れています。しかもすぐ前には国道169号線が走り、田舎といえど交通量がないわけではありません。最近イノシシを見たとか、芋畑が荒らされたとかを耳にします。山裾でしか見られなかった動物が今はここまで来ているんだと、認識を新たにします。
逃げていってくれた狸さん、どこか別の家でまた一騒動起こしてるのではないでしょうか。それにしてもまるまるしていました。食料がいっぱいあるのですね。