廃棄物処理業者が、廃棄物として請け負った品を廃棄処理をせず、横流しをして二重の利益を上げていた問題は、しばらく前の大きなニュースでした。誰の目にも実にけしからん話ですが、今そのニュースは別の展開をみせています。
なぜまだ食べられる品が捨てられてしまうのか? との問題提起です。地球上には食糧難にあえぐ国があり、がりがりにやせ細った子供が映し出されるのを見たりすると、なんともったいないことかと思ったりします。
現状を作り上げているのは、安心安全を追求する社会構造、それに基づいた会社を見る消費者の厳しい目、法規制および行政による規則です。安心安全は必須要件ですが、過大は困りもの。更に法や規則には検討の余地ありです。
内容量○○gの表示で、実際のg数が足りないのは当然違反ですが、g数が多いのも「不当廉売」で違反、経費を比較して廃棄処分になったりします。
私どもの業界で以前、季節商品の売れ残りで返品になった商品を賞味期限を書き換えて販売した会社が問題となり、その際業界に一斉に県から調査が入ったことがあります。検査官とのやりとりで、賞味期限の書き換えは論外ですが、たとえ賞味期限内であっても返品商品は廃棄処分。理由は、流通過程で如何なる処理がなされているか判定ができないから。更に、納品のために運送会社に渡した品が、発注の手違いなどで相手先に渡らずそのまま戻ってきた際も、同様に廃棄処分。
どうお思いになりますか? 「規則ですから」の一言で片付けるには、あまりにもったいないことです。