AdBlock Plus(※1)やStylish(※2)のようなアドオン、あるいはテキスト部分だけを抜き出すブックマークレットなど、ウェブサイトを読みやすくする手立てはいろいろ考案されています。
その一方で、これらのことはウェブサイトをダメにするという意見もあります(例えばここ(※3))。その論点の多くは、情報にはコストが掛かり、そのコストを度外視して多くのサイトが無料で情報を提供してくれている。情報の質の高さに、広告主はそのサイトに広告を載せる。広告料が入ることにより、サイト製作者は更に質のよい情報を無料で提供してくれるようになる。というものです。
確かにコストは掛かります。以前テレビの録画機で、コマーシャルカットは有用な機能でしたが、今その機能は削除されています。恐らく同じような論拠による申し入れの結果でしょう。
しかしウェブサイトでの情報発信は、元々自分のもつ情報を皆と共有しようというものではなかったでしょうか。人気サイトに人が集まるのに広告業者が目を付け、アフェリエイトなるシステムができてきたのではないでしょうか。逆に人が集まるサイトではお金が入るとあって、情報の質よりもむしろ、いかにして人を集めるかになってきている気がします。
AdBlockに批判的な方は、「このままでは、すべて有料になるぞ」とほのめかされます。そうです。有用な情報は有料で良いのです。それでも無料で情報を共有したいというサイトは必ず残ります。上記の手立てを全て使っている私が言うのですから、間違いありません。有料であれ無料であれ、読むか読まないかは読者が決めるのです。ここが大事です。
(※1) https://addons.mozilla.org/ja/firefox/addon/adblock-plus/
(※2) https://addons.mozilla.org/ja/firefox/addon/stylish/
(※3) http://arstechnica.com/business/news/2010/03/why-ad-blocking-is-devastating-to-the-sites-you-love.ars