学力

 文部科学省から公表された2010年度の全国学力テストの結果、基礎的な知識の定着度は小学校が70~80%台、中学校は60~70%台であるのに対し、知識を日常生活の場面で活用する力は、特に算数・数学で小中とも40%台とのこと。
 「算数・数学は計算の仕方や問題の解き方を教えるのではなく、考える力を身につける教科だ」というのが私の持論ですが、それからすれば惨憺たる結果です。円の面積の求め方を間違えたのが10%いて3年前から改善されていないとは、なにか教え方が間違っているのでは、と思ってしまいます。
 今はどんな教え方をしているかは知りませんが、円に関しては「円周率とは?」が基本で、「昔の人はどんな大きさの円でも円周の長さと直径の比はいつも同じって気づいたんだよ」 「その値は円周率って呼ばれていて 3.14159・・・ってどこまでも続く数なので、3とか3.14として計算するんだ」とさえ頭に入れれば、「じゃ、円周率を3として半径5cmの円の円周の長さは何cmかな?」と考えさせる。円の面積もちょっと知恵がいりますがそれも考えさせる。それが大事だと思います。最初から円周の長さ=2πr、円の面積=πr2 と教えるのでは成り立ちが解っていませんから、その公式を忘れればそれまで。全く考える力など付かず、私の持論とは正反対です。
 時間がいくらかかっても良いとはいいませんが、すばやく解く方法を教えるよりも、時間がかかっても考えて解かせる方が将来的にはずっと役立つと思います。考える力が付けば、すばやく解く方法は自ずと身に付くと思います。

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