先週金曜日に起きた三重県熊野沖でのフェリー横転事故、「あんな大きな船でも横転するのか」と私には驚きでした。波を受けて積み荷が右舷に寄ってしまったことが原因のようですが、「そうか」では済ませられない要因もあります。
フェリーは利用者減での人員削減、それでいてできるだけ多くの積み荷を獲得し短時間での積み込み、固定具の整備管理や安全性の確認もおざなりになりがちです。
経営難に更に追い討ちをかけるのが、現政権が掲げる高速道路料金の無料化。フェリー業界では「無料化反対」を訴えますが、対峙側に利益を得て賛成する人が多くいれば、その要求に簡単に政権が配慮するとは思えません。それよりも新たな需要を掘り起こす対策を訴えるべきでしょう。政策がフェリー業界に悪影響を与えることは政権も承知ですから、今がチャンスです。
例えば、他の方がもうおっしゃっているかも知れませんが、東京都や大阪府がやりたがっている「カジノ」はいかがでしょう。「航海中(寄港時はいけません)のカジノを認めろ」と訴えるのです。箱物は既にあるのですから、改装費もさほどかかりません。海の上ですから、周囲の風紀が乱れるなどの反対意見も出ません。旅をしながらラスベガスやマカオ気分、お客さんも増えるでしょう。
ピンチがチャンス。海のない県にすむ私は船旅には特別な感情を覚えます。どうか智恵をおしぼりください。