浅く広く

 アメリカのサブプライムローンに端を発する金融危機、日本にとってその影響は比較的軽いだろうとの当初予想でしたが、大はずれ、リストラの加速はみるし、操業の休止や停止、工場の閉鎖までに至っています。契約を打ちきられた派遣社員も気の毒ですが、大金を積み企業誘致をしてきた市町村も歳入不足は免れず、じわじわと市民生活にまで影響を及ぼしてきます。
 大企業に抱えられた市町村は各地にあります。大きな歳入と雇用が見込めますので、市政の運用はし易く市民に喜ばれるサービスは可能です。しかし結局の所その企業に、全てでおんぶにだっこの、ぬるま湯に浸かった状態になりかねません。
 企業経営で、取引先のウェートが偏ると危ないとは、よく耳にします。順調な内は経営努力も要らず、その企業が伸びるにしたがって自らの売上げも伸び、極めて楽なのですが、万一その企業に何かが起こると、他からの補填は効きませんので、自らの企業も傾いてしまいます。
 市町村の運営も同様ではないでしょうか。歳入が特定の企業からに集中するようであれば、「ちょっと危険」とみるべきではないでしょうか。順風満帆の時、「危険」と見るのは難しいでしょうが、今の企業と市町村の結びつき、現状での慌てぶりをみるとそんな気がします。

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