昨日の朝日新聞の記事「世界に1ペアだけ」に、「日本人、まだまだやるぞ」の安心を貰いました。
「 辺の長さが全て整数となる直角三角形と二等辺三角形の組の中には、『周の長さ』と『面積』が共に等しい組は存在するか」という問題に、慶大院生の平川義之輔さんと松村英樹さんの二人が、辺が 135 352 366 の直角三角形と、132 366 366 の二等辺三角形のペアが唯一(もちろん相似形は除きます)存在することを証明したとのこと。
技能オリンピックや数学オリンピックなどで以前は必ずベスト3に入っていた日本人が、最近では後塵を拝するようになり、特許の出願数も各国に抜かれている状況で、今でこそノーベル賞受賞者を輩出していますが、この先不安だとの危惧の中での嬉しいニュースです。
二つの三角形のペアは素人でも試行錯誤やちょっとしたプログラムで見つけられそうですが、それがたった一つの存在であることの証明は、素人ではとてもできません。「数論幾何学」という現代数学の手法を用いているとのことですが、こうなるともうちんぷんかんぷんです。
この手のニュースが出ると必ず、「それが何の役に立つの?」と申される方がおられます。確かに私にも役立つものは見当たりません。が、「難問を解いてやる」との意気込みとそれを誰よりも早く成し遂げる力量、それこそが全てに役立つのではないでしょうか。「まだまだやる」元気も私に与えてくれています。