好みは人それぞれ

 人の好みはそれぞれです。
 当店の色麺(色の付いた麺をこう呼んでいます)の中で一番人気は「天然よもぎ素麺」です。気に入っていただく方が多く、その方々には毎年お買い求めをいただきます。そんなお好きな方の娘さんが嫁いだ先の会社が、娘さんの影響でしょうか、お中元の品によもぎ素麺を選んでくださり今年で4年目になり続けていただいています。
 先日見知らぬ方から電話を受けました。「毎年よもぎ素麺をいただくのですが貯まってしまって、できれば別の麺に交換していただけないでしょうか?」
 その方のお名前・住所で履歴を繰ると、先の会社のお中元送り先です。どうもよもぎはお嫌いの様なので、普通の三輪素麺と交換をさせていただきました。来年は贈り主の会社に、相手先を傷つけない形でよもぎがお好きでない旨をお伝えせねばなりません。
 
 お中元を贈るときには誰もが何にすればよいか悩みます。親しい間柄なら好みを聞き出せるでしょうが、公的なつきあいとなればそうもいきません。受け取った側も、「嫌いなのにまた来た」、でも「いつもよい品を贈っていただきありがとうございます。」
 本来はお互いの無駄を避けるため、嫌いなことを伝えるべきでしょう。でも私の例で、いつも同じ物が届くので嫌いなものと伝えると、気分を害されたのか、贈り物は要らないと受け取られたのか、その後何も届かなくなってしまったこともあり、もしあなたが同じ立場ならば、言葉を慎重に選んだ上でお伝えされるのがよいでしょう。

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