思い出

 先日の連休の日曜日、京都国立博物館へ鳥獣戯画展に家人と供に行ってきました。連休の一日、しかも展示最終日の前日とあってさぞ混むだろうと朝早く出かけましたが、開館直後に着いた博物館内は既に「待ち時間240分」の表示。でもせっかく来たのだからと入館。日本人の忍耐強さの一翼を担います。
 長蛇の列の前の動きに合わせてぞろぞろ進みながら待つうち、最後尾の待ち時間表示が、180分、100分と短くなってきます。「これなら午後から来れば良かった」と後ろの若いグループからも声が出ます。普段の私は、他人とちょっと違った見方をして場の雰囲気から浮いてしまう人間ですが、今日ばかりは「混むだろうから早く行こう」と、長蛇の列の皆さんと考え一致です。
 後々、高山寺の小さな仏像2体、舎利塔、犬と鹿の塑像に見入ったことや、鳥獣戯画の筆のタッチに感心したことよりも、実質3時間弱足の痛みを耐えて待った時間の方が、思い出として残りそうです。
 家人にそう話しかけると、「私はお店を見つけて買った打ち出し鍋」でした。

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