脳と年齢

 VISAから2ヶ月に一度送られてくる冊子の中に、池谷裕二氏の「ビジネス脳のススメ」と題するエッセーがあり、毎号楽しく読ませていただいています。今回の号では、脳の活動パターンと年齢の相関についてです。
 20才前後の若者と55才以上の年輩者に対して、プラスの感情を引き起こす映像と、中立な映像、事故現場などのマイナスの感情を引き起こす映像を見せたところ、若者はマイナスの映像に強く反応する傾向があり、一方年輩者はプラスにもマイナスにも同程度に反応する結果だといいます。「損をしそうだ」との予感には若者が強く反応し、年輩者は損に対しての固執が少なく、損失を必要以上に回避しなくなるそうです。
 振り込め詐欺や、悪質のリホームでのお年寄りの被害は、今まで判断能力が衰えてきたためと思っていましたが、こういう脳の特性にも関係しているかもしれません。若者の自殺にも関係があるかもしれません。
 老いは穏やかな感情になることは良いのですが、損失を受けたときへの嫌悪感は減少することなく、「しまった」と思う前にリスク管理が必要なのですね。

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