パリ行き、途中下車

 私が好きな監督、クリントイーストウッドの最新作『15時17分、パリ行き』を観てきました。
 前にも書きましたが、彼は俳優としてよりも監督としての方が、私の評価ははるかに高く、最近のアクションたっぷりの見せる映画と違って、地味な物ばかりなのですが、観終わった後に何かが残る感覚が好きで、彼の作品というだけで映画館に足をはこんでいます。
 列車内でのテロを未然に防いだ人たちが実出演していることが売りですが、私の評価は ×。今までと比べ最低評価です。
 危険と思えばすぐ逃げる今の世の趨勢の中で、銃を向けているテロリストに果敢に突っ込んでいく人格は如何にして生まれたか、生い立ちを語らずして前には進まないことはよく分かります。が、間延びしてしまって、スクリーンに惹き付けられるどころか退屈になってきます。
 私が好きな監督に物申すのはなんですが、生い立ちを語るなら、テロリストの生い立ちも並行して語り、最後に両者が同じパリ行き列車に乗り合わせる、という構成は如何でしょうか。
 これはあくまでも私の感想です。あなたはどう受け取られるでしょう?

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