メーカーが利ざやを稼ぐ手法に、消耗品商法があります。商品やメーカーを例にとって失礼とは思いますが、プリンターはその一例です。本体そのものはメーカー間の値下げ競争で機能価値に比べ安価なのですが、消耗品のインクやトナーは本体価格に比べバカ高い感は否めません。
その原価と販売価格との大きな差に目を付けるのがリサイクル業者で、プリンターメーカーにとっては面白くありません。先のキャノンの提訴では特許が認められ、リサイクル業者を訴えたキャノンに軍配が上がり、今回のセイコーエプソンのケースでは、エプソンの特許は「無効にされるべき」との特許庁の判断に基づき、リサイクル業者の勝訴です。
いずれのケースも上級審への控訴がありますので最終結果は未定ですが、このような商法自体がメーカーとして胸を張れるものではないとの私の以前からの思いは変わりません。別に違法な行為ではありませんのでどうのこうのは言えないのですが、少なくともプリンターの販売時の商品説明にはランニングコストを明記すべきと思います。もちろん胸を張って売る純正の消耗品を使っての価格です。