向井亜紀さん夫妻の双子男児の出生届を受理するよう命じた東京高裁の判決は、私のような素人にはなかなか情に満ちたものでした。私流に解釈すると「民法に定める内容は現代の科学技術を想定したものでなく、子供のことを考えると実子として養育することが良い」というものです。
これに対し東京都品川区は法務省の「母子関係は出産によって生じ、代理出産による母子関係は認められない」との意向を受けて、最高裁に抗告。法務省としては今まで主張している立場もあり、この高裁判決に従うとすれば第二第三の向井さんが現れ混乱することを思うと、やむを得ないのかも知れません。
しかし、出生届のように様々のお役所の規定は、拒否することではなく受理することが前提であるべきで、今回のように日本人の精子と卵子から生まれた子供のことを思うならば、卵子が違うことで代理出産の女性を母親と認めないアメリカを説得するとか、別な手だてを考えるかした上で抗告に踏み切るべきだと思います。この子達はいつになったら出生できるのでしょう。