振り込め詐欺

 昨日夕方のニュース番組に、やらなきゃいけない手を止めて見入ってしまいました。出会い系サイトに登録した人に振り込みを促す事務所の50日以上にわたる盗撮のドキュメントです。ご覧になった方もおられるでしょう。
 近くのコンピニで時間をつぶした若者達が、始業時間にあわせぞろぞろとビルに入っていきます。夜10時の終業まで渡されたリストを基に電話をかけるのが彼等の仕事です。サイトのトップには男性無料とありますが、細かい規約には有料の旨が記載されているようで、それが彼等の言い分です。会員を装った記者の登録した携帯(出会い系ですから携帯番号は必須なので、なるほどうまい手です)に、しばらくして電話が入ります。まずは名前、自宅や会社、親元の住所、電話番号などを聞き出そうとします。渋っていると払う気があるのか無いのかと不安を募らせ、興信所で調査すると一方的に電話を切ります。出会い系に手を染めている落ち目でこちらから連絡を取り直すと、もうカモ同然なのでしょう。
 月初めにリセットされた壁の実績棒グラフが見る見る伸びていき、多い時で一日900万円の数字も頷けます。会社の電話を教え、向こうが確認を取った上、銀行まで足を運ばせてやっと振り込み口座が伝えられます。
 カモはいっぱいいるのでしょう。ぐずる相手に深追いはしません。しかも事務所の閉鎖も迅速です。突然閉鎖されたいきさつは、関係者が別件で逮捕されたことにあるようです。
 10人ほどづつ3班、それぞれに班長がいて、その上に上司がいて、とかなり大がかりな組織で、背後には更に大きな組織があることが伺えます。それ故ちょっと気がかりです。以前この事務所で働いていた若者の情報で、このドキュメントが作られたと公言しており、彼等にすればその人物を特定するのは容易いことでしょうから、放送局側がそのことにどれほどの配慮をしているのか、その人物に危害が及びはしないかと心配します。

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